2025年11月12日(水)吉田町のいつもの海にヤマハ発動機さんと日本発条さんがアレを持ってきてくれました!
大人の本気、企業の本気!環境保全に全力で向き合う人たちの本気を見てきました!

海を守る新しい形|ヤマハ発動機&日本発条が吉田町の海へ
静岡県吉田町の海岸にヤマハ発動機さんと日本発条さんのマイクロプラスチック回収機開発チームの皆さんが来てくださいました!
今回の目的は、ヤマハ発動機さんと日本発条さんの共同開発中のマイクロプラスチック回収機の実地テスト。
いつも「海をまもろう。」がビーチクリーンをしている海岸で実際に使ってみることになりました!

普段のビーチクリーンでは手で拾うことが難しい細かいマイクロプラスチック。
ザルや玉ねぎネットを使って地道ながらも一生懸命拾い続けて来ました。

でも、そのマイクロプラスチックを機械で効率的に回収できたら?
そんな未来がもう目の前に来ているんです!
新しいビーチクリーンの形が目に浮かぶワクワクした時間となりました。
全国の、世界中の!海岸清掃をする多くの仲間たちにとっても「こんなのあったらいいな」が形になった物じゃないでしょうか!?
マイクロプラスチックとは?世界中の海で問題視されている環境問題

マイクロプラスチックは、5mm以下の小さなプラスチック片のこと。
(さらに小さいのはナノプラスチックと言います)
ペットボトルのキャップや漁具、レジ袋、発泡スチロールなど私たちの生活から出るありとあらゆるプラスチックごみが紫外線や波で細かく砕けてできたものです。

小さすぎて手で拾うのはとっても大変。
でもこのままだと海の中に入り、海の生き物や海鳥が誤飲・誤食してしまうこともあります。
すでに多くの海の生き物がプラスチックを誤食しています。
マイクロプラスチックやプラごみは自然に分解しないため、お腹の中に入ると分解せず蓄積されてしまいます。
そして消化器官の損傷や栄養吸収の低下など体調面でも影響が出てしまいます。
ウミガメやクジラなどのお腹から大量のプラスチックごみが出てきたというニュースに驚いた人も多かったと思います。
プラスチックごみが直接的な原因ではないとも言われていますが、プラごみを食べることでお腹はすくけど、満腹感が続いたり、少量しか食べられず栄養の摂取ができないなど様々な健康被害によって悲しい死を迎えてしまった海の生き物も少なくありません。
さらに、マイクロプラスチックは海水に入ると海中の有害物質を取り込んでしまうそうです。
マイクロプラスチックは有害物質を取り込んだまま、広範囲の海に広がり、さらにそれを小型の魚がたべ、その魚を大型の魚が食べる。
そしてその魚を人間も食べているということになるんです。
何年か前に、東京湾で取れたイワシからマイクロプラスチックが検出されたというニュースがありました。
マイクロプラスチック問題は、決して他人事ではなく、身近な問題なんです。
マイクロプラスチックは海に入ったらもうほぼ回収不可能!
だからこそ、海岸でなんとかしたい。海への流出を食い止めたい。
そんな想いで日々マイクロプラスチックを拾う私たちにとって、このマイクロプラスチック回収機の開発はとっても楽しみで大きな希望です。
開発中の3号機を実際に使ってみました!|現地テストの様子

ヤマハ発動機さんと日本発条さんの作る回収機は砂浜を走らせながらマイクロプラスチックを回収できる仕組みです。
入口から砂を掻き込み、中のブラシが回転しながら砂をふるいにかけてプラスチックだけを本体の中に残すという画期的なアイデアです。
今回は押しながら走行させる使い方をしましたが、取っ手の位置を変えることで引っ張りながら走行することもできるそうです。

吉田町の海岸の砂は細かくて、この時期は少し掘ると湿っています。
また流木や藁などもあったり、平な場所だけでなく起伏がある場所もあります。
海岸と言っても様々な環境があるので、実際にビーチクリーンをしている「リアルな海岸」でのテストだからこそ、気づく点もあったと思います。
普段ならマイクロプラスチックが多い海岸なのですが…

なぜか今日は少ない!
そんな状況でのテストだったため思うように回収することができなかったという点はありますが、感じたことや思ったことをシェアしたいと思います。
これはあくまでも、吉田町の海、今日の状態でのテストの感想です。
日によってマイクロプラスチックの量も、地形も砂の湿り具合も、流木の状態も違いますので、今回のテストの結果がすべてではないと思っています。

実際に使ってみて感じたこと
- 細かいプラスチックが取れる!
網目が2mmなので2mmよりも大きなプラスチック片を回収することができました!
紐状の物や木片なども入り込みますが、中のブラシが動かなくなるということもありません。すごい! - 誰でも使える
少し重さはありますが、押して走行するため子どもでも押すことができます。
安定性もあり平らではない砂浜ですが横転するようなことはありません。
ハンドルの高さも変えられるようになっているため幅広い年代が使用できると思う。 - 砂の状態で効果が変わる可能性がある
乾いた砂は簡単に排出できるけど、湿った砂は目詰まりしやすい。
内蔵されてるブラシがすごく効果的に働くけれども、砂の量が多いとスムーズに排出できないため、砂のコンディションに合わせた使い方ができるようになると更に使いやすくなると感じました。 - 手荷物サイズに収まるコンパクトさ
なんと!分解するとタイヤ以外は手荷物サイズに収まるほどコンパクトになるそうです!
これなら海外ビーチクリーンに参戦するときも持っていけますねw事務所のある団体ばかりではないので、自宅に置くことになると思うとコンパクトになるのはとてもありがたい!

テスト走行後は、さらなるブラッシュアップにむけての意見交換

テスト走行した後は、開発チームの皆さんと現場に立ち会ってくれたみんなで、
・実際に動かしてどうだったか?
・今後改善するならどうしたいか?
・実際にビーチクリーンで使うならこうだったら嬉しい
など様々な意見交換をしました。
ビーチクリーンをする私たちだけでなく、開発のヤマハ発動機さん、日本発条さん、毎年助成金をいただいているMaOIさん。
さまざまな立場の方が集まって、この回収機をよりよく、そして実際にみんなが使える未来について和気あいあいと意見を出し合いました。

はじめましての方もいる中、こんなふうに率直な意見や疑問を真摯に受け止めてくれる姿を見て、ヤマハ発動機さんと日本発条さんのこの回収機に対する本気が伝わってきて、ますます今後が楽しみだし、応援し続けたくなりました。
いくつか出た改善アイデア
- 回転ブラシ機構/メッシュ部分?の改良: 湿った砂でもスムーズに排出できるような仕組みが必要かも
- 車輪の数と配置:2輪、3輪、4輪??なにが一番いいのかな?安定性や走行性、コストのバランスとの見合いだ
- 車体の前についてる爪の長さ: 長さ調整することで砂の状態に対応できるといいかも?
などなど…開発については素人ではありますが、ビーチクリーンをするにあたって「便利で使いやすい」「こうだったらいいな」についてあれこれお話しさせていただきまいした。
すでに改良バージョンも進行しているようで、ますますワクワクです!

マイクロプラスチック回収機の普及に向けて|ボランティア団体でも使えるようにしたいという想い

ヤマハ発動機さんとしては、
「ボランティアの人たちでも購入できる、または使える仕組み」になるといいなぁとの想いで作ってくれているそうです。
私たちのような個人でやっているビーチクリーン団体では、たとえこの回収機が販売されても購入するのには金銭的なハードルが高いです。
でも、例えば・・・
・助成金を使って購入ができる
・自治体単位に複数台持ち貸出をする
などの仕組みがあって、より多くのボランティア団体が金銭的な負担なく活用できる状況にしたい、という思いをヤマハ発動機の臼井さんは語ります。
私(momo)自身の想いとしては、こういう効率よくゴミが回収できる機械などは、どんどん普及していってほしいと思っています。
世の中の様々な分野で「未来を感じるすごい機能や機械」が発明され販売され、仕事の効率が上がったりしているのに、ゴミ拾いボランティア界隈においてはまだ、最新技術で楽しくゴミ拾いできるマシンが生まれました!みたいなことはなく、地道にコツコツ拾い続けるのが当たり前のようになっています。
でも、世界はすでに「そんなにのんびり拾ってる場合じゃない状況」になっていると思っています。
なので、技術力をもった企業さんがゴミ拾いを楽しくする発明をどんどんして、それが普及していくと、ゴミ問題も大きく進展をするのではないかと思います。
ちなみに、このかっこいいマイクロプラスチック回収機、名前はまだないそうです。
まだまだある!未来のマイクロプラスチック回収機「こんなのあったらいいな」

意見を交換する中で、まだ解決できていない課題もたくさん話し合われました
- 玉石海岸での回収できる機械がほしい
- 石がゴロゴロしている海岸では、現状の機械では回収が難しいため、新しいアプローチが必要→掃除機みたいにプラゴミだけ吸えるものとかあったらいいな
- 段階に分けて濾していく機械
- ざばーっと入れると自動で前後して、上から順に大きなごみ、中くらい、マイクロプラスチックと分けられるような分別機械
- タイヤ痕のつかないもの
- 鳥取砂丘で活動する人の話しによると、鳥取砂丘はタイヤ痕を残してはいけないそうです。なのでタイヤ痕のつかないような回収機がほしい
- プラスチック・クレジット
- 回収し/リサイクルしたプラスチックの量を価値化する仕組み。海外では実例があるので、国内でもできるといいね
海を守る輪を広げよう|みんなでビーチクリーンもしました

最後はみんなでビーチクリーンもしました。
今日はゴミは多くなかったけど、それでもあるのがごみ。
小さな袋しか用意しなかったけど、みんなパンパンになるくらい拾ってくれました!
みなさん、遠くから来てくれて、海をきれいにしてくれて、ありがとうございました!

こうやって手で拾うのも大切。そして、こうした新しい技術の力も借りながら、もっと効果的に海を守っていくのも大切。

いろんな形で海を想う人たちがつながって、「海をまもる」輪がどんどん広がっていることを実感した一日でした。
ヤマハ発動機の臼井さん、日本発条の有吉さん、はるばる吉田町まで足を運んでいただきありがとうございました!マイクロプラスチック回収がもっと気軽に楽しく効率的になる日が、本当に楽しみです!
MaOI機構さん、美しく豊かな静岡の海を未来につなぐ会さん、同じ静岡の海を想う仲間として一緒に新しいビーチクリーンの形を見ることができて良かったです。ありがとうございました!
そしてはるばる大阪から見学に来てくれたさっちさん!日本海側とのごみの違いの話しなどできて楽しかったです!また会いましょう!
いつも一緒にビーチクリーンしてくれる、海をまもろう。の友達もきてくれてとっても嬉しかったです♪すぐにゴミ拾いに行く姿がさすがでした!
今回のテスト走行のご協力
- ヤマハ発動機 RePLAY(横浜共創スペース)
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https://global.yamaha-motor.com/jp/design_technology/replay
『RePLAY』は、ヤマハ発動機が中心となって立ち上げた、「地球がよろこぶ遊び」を探求する活動です。遊びの視点で探求しながらゲンバへ行き、ホンバから学ぶ。何度も実験しRePLAY!へとつなげます。今回のマイクロプラスチック回収機の開発にもつながっているよ。
RePLAY – 地球がよろこぶ、遊びを…
海岸のごみ拾いをもっと楽しくするには? – RePLAY | ヤマハ発動機 深刻化する海洋ごみ問題の解決に向け、プラスチック片を効率的に回収する「海ごみ収集機」を開発。技術力と遊び心で楽しい海岸清掃の実現を目指す。 - 日本発条(ニッパツ)
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世界トップクラスの総合ばねメーカー。
製品を作るための「技術力」「人・組織」「品質」で世界中に貢献しています。社会とのつながりつくりも、ものづくり会社のやるべきこととしてヤマハ発動機さんとともにマイクロプラスチック回収機の設計や製造に情熱を注いでくれているよ。 - MaOI機構(マオイきこう)
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謎に満ちた海を未来につなぐためにBlue Tech(海洋先端技術)を携えて、
経済活動と環境保全を両⽴させることに挑んでいる静岡の一般社団法人。清水に拠点があるよ。海のことを研究して未来をまもる大人たちが頑張っているよ。 - 美しく豊かな静岡の海を未来につなぐ会
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世界に誇るべき美しく豊かな静岡の海を未来に引き継いでいくため様々な人々・企業・団体等の連携・協働を推進する活動をしているよ。海をまもろうでも、トングやバケツなどの備品購入のための補助金でお世話になっているよ。いつもありがとうございます!
長時間の実地テストと意見交換、本当にありがとうございました!
これからも一緒に海を守ろう!

※この機械はまだ開発中のプロトタイプです。製品化に向けて、さらなる改良を重ねていく予定だそうです。今後のヤマハ発動機さんの発信をお楽しみに♪
























