項目 | 内容 |
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受取日 | 2024年12月〜2025年3月 |
回収総数 | 使い捨てカイロ:1190個(42.4kg) |
回収協力 | ビーチクリーン/イベント/自彊小学校/特別養護老人ホーム/近隣の方 |
2025年4月2日、使い捨てカイロをGo Green Japanさんへ持ち込みました!
Go Green Japanさんの工場があるのは愛知県。静岡のお隣なので行けないことはない!
いや、むしろ行きたいw
使い捨てカイロがどんなところに集まって、どうなっていくのか。
みんなが協力してくれたカイロを責任持ってちゃんと届けて、使い捨てカイロの現状をこの目でみたい!そんな思いで愛知県まで届けに行った来ました!

海をまもろう。でみなさんにご協力いただいたカイロの総数は1190個!
総重量は42.4kg。4つの段ボール分になりました!

一般社団法人 Go Green Japanってどんなとこ?使い捨てカイロをどうするの?
「海をまもろう。」で集めた使い捨てカイロはすべてGo Green Japanさんへ届けました。
この会社が作っているのは、水質浄化剤と土壌改良剤。
水や土をきれいにするということは、つまり…海をきれいにするということ!!すごい!

そしてこのキューブの原料の8割は使い捨てのカイロの中身。
使い捨てカイロの中身はメーカーによっても違いがあるそうですが、鉄粉、水、活性炭、保水剤、塩類などが含まれているそうです。
この使い捨てカイロの中身が水や土をきれいにするという研究者(大学教授)のエビデンスを元に水や土をきれいにするキューブを開発しているのがGo Green Japanさんです。
水質浄化剤としての4つの効果としてGo Green Japanさんでは下記の効果を記載しています。
・ヘドロから発生する揮発性硫黄化合物を除去する
・水中の有毒物質を示す COD が減少し、光合成が活性化される
・浄化作用のない運河のような場所でも悪臭発生を防ぐ
・海洋の富栄養化を抑制し赤潮(プランクトンの大量発生)を防ぐ
※一般社団法人 Go Green Japan公式HPより
また、土壌改良剤としては下記の効果をあげています。
・作物の発色が良くなり、収穫量を増やすことができる
・葉緑素を増加させ有機酸が多く生成され植物が元気に育つ
・作物自体が土壌から鉄分を吸収するので、鉄含有量の多い穀物、野菜ができる
※一般社団法人 Go Green Japan公式HPより
使い捨てカイロからこのように水や土をきれいにするキューブを作ってるのはたぶん全国でここだけだそうです!
Go Green Japanさんには全国から毎日使い捨てカイロが届くそうです!
その量なんと、年間100tぐらいだそうです!

そんなGo Green Japanさんの詳しい情報は下記公式HPより御覧ください♪
カイロが環境を守る味方に大変身!

このカイロたちからできるのが2種類のキューブ。
水をきれいにするキューブと土をきれいにするキューブ。

これは両方とも水質浄化剤なんですが、左が旧バージョン。右が新バージョンです。

この旧バージョンのキューブは乾燥のみでできていて、少し圧縮がゆるく、川などに撒くときに粉がでてしまい、衣類が汚れてしまうのでゴーグルしてレインコートを着て散布していたそうです。
そこでもう少ししっかりと圧縮できるよう、一旦湿らせて再度乾燥かける少し手間のかかる製法に変えたそうです。それがこれ!

キューブの大きさが小さくなり、圧縮度合いも強くなっています。
この袋で1kg。
この1kgで10㎥(立方メートル)の水をきれいにするそうです。
届いたカイロはどうなるの??
毎日のように全国から届くカイロはGo Green Japanさんの会社の中でまずは重さを量ったり、段ボールを開封したりと仕分け作業がされます。

これをまず手作業で行い、このかごいっぱいになったら屋外で保管します。
※2025年4月現在、カイロを保管する倉庫を建設するために工事をしていました。

この左手の整地しているところに倉庫をたてるそうです。
倉庫を建てなきゃいけないくらい本当にたくさん集まってるんです!

こんな感じで!しかも奥にも!

現状はこんな感じで屋外で保管しています。鉄が入っているので酸化しますが、そもそも酸化させてつくっているので、長期間このように保管していても大丈夫だそうです。
そしてこのカイロたちが、敷地内の工場でキューブに変わります。
現在工場見学はしていないようなので、中を拝見することはできませんでしたが、代わりに子供向けに作った工場の説明地図をいただきました!
ここにキューブの秘密が!まさに秘密の地図!!

詳しい製造方法はさておき、私が気になったのは
①この大量のカイロ、どうやって袋をあけて中身と外側の袋をわけているのか
②大量の外側の袋をどう処理するのか?
①この大量のカイロ、どうやって袋をあけて中身と外側の袋をわけているのか
→これについては機械で全部まとめてやぶきながら混ぜる。その後振動によってカイロの中身と外側の不織布の袋を分けるそうです。
キューブの秘密地図にもきさいされていました!

②大量の外側の袋をどう処理するのか?
→私が自宅で子どもたちとカイロを開封しただけでもものすごい量の袋がごみになりました。
きっとここではもっとたくさんの袋のごみがでているはず!と思って聞いたら、これもリサイクルできたらといろいろと考えたそうですが、きれいな状態で分離ができているわけではないのでリサイクルはできないと言うことで、現在はCO2の排出が少ない専用の焼却炉で処理をしているそうです。
キューブの安全性もバッチリ!
使い捨てカイロには、ものによっても違いますが実はマイクロプラスチックが入っているそうです!
水分をコントロールするためにポリマーが入っているそうです。
これは初耳!びっくりですよね。
この小さな小さなプラスチックが海に流れ出てしまうと、海の生き物たちに悪い影響を与えてしまいます。
なので、Go Green Japanさんでは、このマイクロプラスチックをしっかり取り除く特別な方法を開発したため、キューブを川や海に投げても大丈夫です!
私たち「海をまもろう。」にとって、これはとても大切なポイントです!
海水に浸かってしまっても大丈夫!
このキューブは海の水でも使えます!
海水浴場や釣り場をきれいにするビーチクリーン活動でも大活躍できるんです。
もともと、カイロには微量の塩分が入っているそうなので、ビーチクリーンで拾った海水に浸かっていたであろう使い捨てカイロも集めておけばキューブとして生れ変ることが可能だそうです!
なのでビーチクリーンで使い捨てカイロを見つけたときには、資源GET!と思って拾いましょう♪
広がるリサイクルの輪
今では年間100トン(大きなトラック10台分くらい)ものカイロがGo Green Japanさん集められ、キューブとして地球環境を守るために活躍できる日を待っています。
この活動の始まりは、大阪の1人の方から始まりました。
今ではマシンガンズの滝沢さんやRICEメディアさん、福山雅治さんがこのことについて話したりすることで徐々にリサイクルの輪が広がっています。
そして、私自身もビーチクリーンに参加してくれる人からきいて、そしてそれをまたみんなに伝えて。
こうやってどんどんつながって行くことで地球への負担が減っていくといいな、と思います。
海をまもろう。で集まったカイロたち
4ヶ月間の期間限定の回収にもかかわらず、多くの方が興味をもって回収に協力をしてくれました。
ビーチクリーンに参加できないから、とイベントまで足を運んでくれたり、近所の方にも声をかけてくれたり、職場や学校で集めてくれたり、本当にみなさんの前向きな姿勢には感動でした!
そのカイロがあまりにもたくさんだったので、中身のみで送ろうと我が家で開封しました。
中はこんな感じです。


バリバリに固まっていたり、サラサラだったり、意外と粉がまうのでマスクをして作業したり。
カイロの中身って意外と見る機会ないよな〜と思いながら、なぜか子どもたちも飽きずに黙々と作業してくれました。

1人300個ずつぐらい開封しましたw

機械で粉砕して開封すると聞いたので、この作業は不必要だったかな?とも思いましたが、これをすることで、格段に暈が減って、段ボールの数が減りました。
そしてたくさんのごみが出ることにも気が付きました。
次回集めるときに同じように開封してから届けるかどうかはわかりませんが、1つの反省点?として貼るカイロの粘着力がすごいので、保管している間に他のものとくっついて破けてしまうことがあったので、貼るタイプは接着面同士をくっつけてもらうなどの対処が必要かもと思いました。


また集めるタイミングでこれについては検討&報告しますね♪
たくさんのご協力ありがとうございました!
あとがき
使い終わったカイロは捨てるのではなく、リサイクルに出すことで海や環境を守る大切な活動に参加できます。 一人ひとりの小さな協力が、大きな力になります。
1つ1つは小さなものですが、塵も積もれば山となる!また冬になったらカイロを集めることで一緒に、きれいな海を守っていきましょう!

とても素敵な活動ですが、忘れちゃいけないのは、ここにあるカイロがすべてごみとして処理されるものだったこと。
そしてここにあるのは氷山の一角で、日本中で捨てられている使い捨てカイロのほんの一部であること。
つまりこの何倍ものカイロが毎年日本中で捨てられています。
そしてここにきたカイロの袋ももちろんごみになっています。とても便利なものなので、使用をやめることはできないかもしれませんが、リサイクルできるから「使っても大丈夫」ではなく、少しだけごみを減らしていくイメージを持って、少しだけ使い方を変えてみる。「今日は使わなくても大丈夫そう」と判断していくことも必要かもしれないと思いました。
温めて繰り返し使える、ぬかカイロやあずきカイロなどの併用も1つの方法だと思います。
詳しく知りたい方はぜひきいてください♪

そして今回訪問して感じたことの中に、このリサイクルの輪が広がると同時に、カイロを送るだけでなく、少人数で作業してくれているGo Green Japanさんがもっと作業が進められるシステムのサポートも生まれるといいな、ということも感じました。
お忙しい中案内してくれたり、私たちの質問に丁寧に何でも答えてくれたGo Green Japan理事の山田さんには本当に感謝をしています。
これからもこのすてきな活動を応援していきます!

そして海をまもろう。のビーチクリーンに来てくれる子どもたちに見せて上げてほしいと、土壌改良剤をいただきした!

次回のビーチクリーンで持っていきますね!
キューブの秘密の地図もなんらかのかたちでみなさんにもシェアしたいと思っています。