毎年6月16日は 世界ウミガメの日(World Sea Turtle Day) です。
なぜこの日が制定されたのか、ウミガメは今どんな危機に直面しているのか、そして私たちに何ができるのかをわかりやすく紹介します。
海をゆったり泳ぐウミガメ。
何を食べて、何年生きるのかな?
何種類ぐらいいるんだろう?
水族館やテレビで見たことがある人も多いのではないでしょうか?
優雅な海の生き物で、少し遠い存在のような身近な存在のような。
そんなウミガメですが、今、多くの種類が絶滅危惧種に指定されています。
だからこそ6月16日は、
「ウミガメたちがこれからも海で暮らしていくために、私たちに何ができるだろう?」
と考えるきっかけの日なのです。
世界ウミガメの日ってなに?

世界ウミガメの日は、アメリカの自然保護活動家で「ウミガメの父」とも呼ばれるアーチー・カー博士の誕生日である6月16日に制定されました。
長年にわたりウミガメの研究と保護活動に取り組んだ功績をたたえ、世界中でウミガメ保護への関心を高める日となっています。
この日には世界各地で、ビーチクリーン、ウミガメの観察会、環境学習イベントや保護活動などが行われています。

ウミガメってどんな生き物?

ウミガメは約1億年以上も前から地球に暮らしていると言われています。
恐竜が生きていた時代から海を泳ぎ続けてきた、とても歴史の長い生き物です。
世界で見られるカメは約300種。そのうちウミガメは7種。
日本ではそのうち5種がみられるそうです。
どのウミガメも日本に居続けるわけではなく、世界を回遊しています。
現在、世界の7種類すべてのウミガメが絶滅の危機にあるとされ、多くの種が絶滅危惧種に指定されています。
日本で見られるウミガメの種類

アカウミガメ
静岡でも見られるウミガメです。
浜松や御前崎が産卵地となっており、毎年6月頃に日本に戻ってきて産卵をします。
大きな頭と強いあごが特徴で、硬い甲殻類も砕いて食べることができます。イカやクラゲも食べる。
アオウミガメ
ニモに出てくるウミガメです。
小笠原諸島や沖縄ななどが産卵地となっています。沖縄では一緒に海を泳ぐツアーなどもあります。
海藻・海草・藻類などを食べる。
タイマイ
奄美大島や、沖縄の島々のサンゴ礁に生息。
鳥のように尖ったくちばしと、甲羅のギザギザが特徴です。
海綿動物(カイメン)を食べる雑食です。
※海綿動物とは、約5億年以上前から地球に存在する最も原始的な多細胞動物の仲間。
目や口、神経、筋肉を持たず、全身穴だらけのスポンジ状の体で岩などにくっつき、海水をろかしながら有機物を食べている。
ヒメウミガメ
日本では産卵を産卵をしないため、回遊する個体が稀に漂着する程度なのでほとんど見ることはできません。
大人でも甲羅の長さが約55〜80cmで、他のウミガメよりも小さいです。
肉食性で、エビやカニ、魚、巻貝、クラゲなどを食べる。
オサガメ(世界最大のカメ)
北海道から沖縄まで回遊している事が確認されている。
日本での産卵は奄美大島で一度確認されたきり。日本での産卵はほぼ無いに等しい。
体重300〜700kg、甲羅の長さは約2m。
甲羅は柔らかい革のような皮膚で覆われていて、ジンベイザメのような筋(キール)が7本あります。
長距離を回遊し、時速25〜35kmで泳ぐことができる上に、水深1000mを超える深海まで潜ることができる、世界でもトップクラスの潜水能力を持つカメです。
クラゲを食べる。

ウミガメと人間の暮らし

ウミガメにとって日本の海岸は大切な場所です。
特に太平洋側の砂浜では、毎年多くのアカウミガメが産卵にやってきます。
静岡県の海岸にもアカウミガメが上陸することがあります。
夜の砂浜で、一生懸命穴を掘り、卵を産む姿を1度見てみたい。
孵化した子ガメたちが海に向かう姿を1度はみてみたい。
そう思う人も多いのではないでしょうか?
きっとその姿は美しく、力強く、神秘的なんだとおもいます。
生まれた子ガメたちは海へ向かい、長い旅へ出発します。
子ガメが大人になれる確率は0.1%〜0.3%。1000匹生まれても、大人になれるのはわずか1〜3匹ほどと言われています。
海にたどり着く前に、そして海に入ってすぐに他の動物のエサになってしまうのです。
さらに、海岸の環境の変化も子ガメにとっては死活問題。
海岸沿いのホテルの建設、自動販売機など、様々な明かりが子ガメの方向感覚を狂わせます。

夜の海は月明かりで明るく、子ガメたちは本来は月明かりに向かって海へ進むみますが、街灯やホテルの光を海だと勘違いしてしまうのです。海とは反対側に進んでしまうのです。
ウミガメの赤ちゃんが孵化後に自力で動ける時間は、およそ10時間から24時間。
この時間帯を「狂乱遊泳(スイミング・フレンジー)」と言い、天敵の多い海岸や浅い海を一気に抜け出すために、寝ずに必死に動き続けます。
動ける時間に限りがある子ガメにとって、街の明かりに向かって進んでしまうことは生きる事ができないに等しいのです。
海岸に落ちているペットボトルなどのごみも、小さな子ガメの行く手を阻みます。

私たちが普段遊んでいる海岸は、ウミガメたちにとって大切な命の場所でもあるのです。
ウミガメは、生まれた海岸へ戻って産卵すると考えられています。
小さな赤ちゃんガメが大海原へ旅立ち、何十年後かに再び故郷へ戻ってくる。
ウミガメが戻ってきた時に産卵できる美しい海岸そして迷うことなく海に向かって動ける環境を残してあげたいですよね。
そのために、私たちができることがあるはずです。
世界ウミガメの日に私たちができること
私たちの暮らし方を少し変えるだけで、ウミガメを守ることに繋がる事もあります。

🐢 使い捨てプラスチックを減らす
🐢 海岸でごみを拾う
🐢 ウミガメについて調べてみる・知ってみる・家族や友人に伝える
🐢 保護団体などを訪れてみる・寄付をしてみる
🐢 海や生きものについて学ぶ
🐢 産卵地の環境を守るため大型施設などの建設を推奨しない
浜松の野球場建設についても、ウミガメの産卵地を守るために反対署名活動をしている団体もあります。
今、何が起きているのか、起きようとしているのか知る事も大切です。
こうした署名活動に参加することもウミガメの保護につながっていきます。

海をまもろう。でできること

私たち「海をまもろう。」では毎月1回のビーチクリーン活動を行っています。
海岸で拾うごみの多くはプラスチックごみです。
ペットボトル、お菓子の袋、おもちゃ、発泡スチロールなど。

多くのごみは街から川を通って海へ流れ着きます。
私たちの活動場所はウミガメの産卵地ではありません。
でも、産卵地である御前崎に近いため、ウミガメが近くを回遊しているかもしれません。
私たちがここでごみを拾うことは、きっと日本に戻って来てくれるウミガメたちを守ることにつながっています。
海へ流れ出るごみが減れば、ウミガメたちが安心して暮らせる海へ一歩近づきます。
ビーチクリーンは、ごみを拾うだけではなく、海の現状を知るきっかけにもなります。
そして海の環境を守ることは、そこに暮らす生きものたちを守ることにもつながっているのです。
私たち「海をまもろう。」は海の生き物を守りたい。
そして100年先、200年先、ずっと先の未来の子どもたちの暮らしと笑顔を守りたい。
その想いから毎月ビーチクリーン活動をしています。
毎月たくさんの人が海に集まって一緒にごみ拾いをしてくれます。
環境デー/環境月間にはぜひ、一緒にビーチクリーンをして、海や地球を守っていきませんか?


ウミガメを未来へつなごう。生き物との共存を考える。

青い海を自由に泳ぐウミガメ。
なに不自由なく優雅に海を泳ぐ姿と私たちの暮らしは別の世界のようですが、お互いに影響し合って生きています。
人間の暮らしはウミガメだけでなく多くの生き物に影響を与えています。
私たちの便利、豊かさ、快適さなどが必ずしも他の生き物にとって快適とは言えません。
他の生き物の快適さが、必ずしも人間にとって暮らしやすい環境とも言えません。
違う暮らし方をする生き物がこの地球上に約770万種類(未発見含む)も暮らしています。
それぞれが影響し合って生態系を作っています。
私たち人間だけが暮らしやすい世界ではなく、多くの生き物と共に生きられる未来をつくっていく。
それができたら未来の子どもたちにも日本でウミガメを見せてあげられるかもしれません。
日本国内のウミガメの産卵地も、産卵に戻ってくるウミガメの数も減っています。
世界ウミガメの日をきっかけに、ぜひ海に目を向けてみてください。
興味を持つこと、知ること、そして小さな行動を始めることが、ウミガメを守る最初の一歩になります。
おまけ:日本国内ウミガメに会える施設
▶ウミガメに会える水族館
▶ウミガメに会える施設・保護団体























